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2008年01月21日

日記: 伊丹さんと遺品

 昨晩はホテルに10時頃戻って来て、11時には寝た。8時間はぐっすり寝たので爽快な目覚め。二日酔いの最後の薄皮もきれいに剥けた。朝一で、祖母宅近くにオープンした伊丹十三記念館を見学しに行く。
 こんな田舎にこんなに洒落た建物を立ててばつが悪いというか、いかにも突拍子ない感じで、でも伊丹さんは松山ゆかりの人だから記念館は是非松山にということだったのだろう。幼少の頃の手記や自筆原稿、絵画や絵コンテなど、空いていたこともあって展示品をじっくり見て回った。徹頭徹尾、洒脱な人。女として愛でられたい欲をそそる男。何をやらせてもやってのける才能があって、何をやっても楽しむ才能があって、それなのにどうして最後まで生きることを楽しめなかったのだろう。隣り合わせの光と闇。入り口に飾ってあるこの写真をみて、いっそうやるせない気持になった。
DSC00714.JPG
 午後は祖母の遺品整理。すでに使える家具や食器などは運び出していて、ものは減っているはずなのに、今日こしらえたゴミ袋は100袋、しかし依然として片付きそうにない。どんだけ……。布団なんて50組くらいあって、ほんと、おばあちゃんは不思議ちゃんだ。またこの家が広いのなんの(300平米くらいある)、納屋まであって、どうやらもう一度来ることになりそうな気配だった。人が死ねば、残された者が遺品整理をするわけだが、持ち主を失ったものをいじっていると言い得ぬ気持になる。死ぬってあっけないなと思う。おばあちゃんは一体どこへ行ってしまったんだろう。
 夜は父と二人、焼き鳥屋で飲む。カウンターしかない飲み屋は久々。焼酎をロックで3杯飲んだ。疲れているのか、酔いが早かった。

投稿者 shiori : 11:35

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