« 鴨的 | ホーム | 火の玉ロック »

2007年11月02日

カタカナ: レストラン restaurant

 レストランとは仏語で「疲労を回復させる場所」という意、日本では西洋料理を出す店として古くから親しまれている外来語であるが、昨今は屋号に「レストラン」を冠する店は少なくなり、替わりにトラットリア某とかブラッセリー某、ビストロ某と名乗る店が増えた。どれもこれも食堂という意味の言葉ではあるが、例えば日本料理に料亭、割烹、小料理屋、居酒屋などの分類があるように、フレンチやイタリアンにもその営業形態(主に価格設定)によって異なった呼び名があり、客はTPOに従ってトラットリアに行ったりビストロに行ったりするというわけだ。レストランという言葉ではひとくくりにできないほど西洋料理が普及したということなのだろう。
 イタリア料理でもっとも高級なのはリストランテ(ristrante)である。東京にも有名なリストランテが数軒あるが、予算は2~3万、まあ私などは行きたいなあと思ううちに死ぬのだろう。その下がトラットリア(trattoria)、都内だと予算一万円というところだろうか。オステリア(osteria)、タヴェルナ(taverna)になると、居酒屋テイストが増して値段もぐんと安くなる。ピッツェリア(pizzeria)はピザを出す店のこと。バール(bar)は朝はエスプレッソ、夜になると酒とおつまみを出す店で、イタリアでは新聞や電車の切符やサッカーくじを売っていたりする。バールで一杯飲んでから食事に出かけたり、スペインなんかだとバールを何軒もはしごする人も多いようだ。
 フランスでは食堂をレストランと呼ぶわけだが、中にはブラッセリー(brasserie)というのもあって、これはもともとビールを出す店という意、ビストロ(bistro)しかり、大衆酒場のような趣きの店をいう。イタリアのバールに当たるのはカフェ(cafe)。いっぽうで高級フランス料理店はグランメゾン(grand maison)と呼ばれ、東京でもそれに値する店は数軒しかないと言われている。間もなくミシュラン東京が発売されるそうで、うっとりと眺めるのが愉しみ。

投稿者 shiori : 12:19

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://freedom.s13.xrea.com/blog/mt-tb.cgi/613

コメントを投稿