2007年11月10日
日記: 切れと余韻
俳句の会に参加しないかと誘われた。基本的に人の誘いは断らないたちなので、ええ、参加します、と詳細もろくに聞かず受けたものの、ところで俳句って何だっけ。と思い立って書物を繰ってみたところ、俳句のポイントは、五七五/季語/切れ/余韻、の4点だとあった。上等のワインのような句を詠めばいいということか。
というわけで調査をかねて、銀座へ酒を飲みに行く。初対面のMさんは中国は大連のさらに北から来られた方で、それはそれはと身を乗り出して話を聞きながらカヴァとブルゴーニュの白。4年ぶりにエスカルゴを食べた。その後、和光裏のバーへ場を移して、シャトー・ヌフ・ド・パフとコンテ。ミモレットといいコンテといい、コンソメキューブをかじっているような旨味だ。Mさんは漫画が好きで日本語学科に進んだのだそうだ。なんでも中国の大学は単位を落とすと罰金を払わされるとかで、むろん彼女はそんな制度がなくてもきちんと努力をしそうな人ではあったけれど、それにしても彼女の日本語は実に流暢で、休肝日、とか、プレステ、とか言うので驚いた。
ワインもそれこそ切れと余韻に満ちた味で、ああいう切れと余韻を持つ俳句を詠めばいいのだなというところまではわかったけれど、はてさてどうやって詠もうか、五感で得るものを言葉で得ようというのだから、文芸はやはりむつかしいのだなあと感じ入る。
蜘蛛、なんだけれども。
投稿者 shiori : 17:07