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2007年11月09日

カタカナ: クリスマス Christmas

 街を歩いていると、もうそんな時期かと驚くのだけれど、クリスマスツリーにクリスマスリース、イルミネーションに彩られたショーウィンドウ、繁華街は早くもクリスマスムードである。日本のクリスマスが商戦の格好のツールであるのは衆目の一致するところ、欧米か。などというそしり自体が白々しい昨今だが、それでもやはり民家のベランダがびかびかに装飾されているのを見ると無性に腹立たしくなる。私だってクリスマスは毎年楽しみで、シャンパンを開けて、興が乗れば歌も歌うけれど、あのびかびかには年中行事を越えた自意識が渦巻いていて、どうも受け付けないのだなあ。
 という愚痴はさておき、クリスマスである。これはご存知の通り、イエス・キリストの生誕を祝うキリスト教のお祭りで、原義はキリストのミサのこと。教会にはアドベント(advent:待降節、降臨節)といって、12月に入ると日曜日ごとにろうそくを立てて、25日のクリスマスを迎える準備をするならわしがある。宗派によってはイスラム教のラマダンのように断食する場合もある。24日はクリスマスイヴと呼ばれるが、このイヴ(eve)とは「前夜」のこと、eveningが訛ったと言われている。クリスマスに限らず、祝祭日の前夜はイヴと呼ばれる。家族や友人とプレゼントを交換して、料理は豪華にターキーやチキンを焼いて、食後にはクリスマスケーキを頂く。
 クリスマスケーキの話を少々。ドイツではシュトーレン(stollen)といって、ブランデー漬けにしたドライフルーツを練り込んだケーキを食べる。これはドイツ語で「坑道」という意、形状が似ていることからそう名付けられた。日持ちのするケーキとして知られる。イタリアはパネトーネ(panettone)。最近日本のパン屋でもよく見かけるが、ブリオッシュ生地にドライフルーツを練り込んで焼いた、巨大マフィンのようなお菓子である。イタリア語で「大きなパン」という意。フランスはブッシュ・ド・ノエル(buche de Noel)、木の切り株の格好をしたロールケーキである。bucheは薪、Noelはクリスマス。イギリスはクリスマスプディング。茶色の鏡餅のような形をしていて、通常柊の葉が添えられている。日本では苺ののった白いデコレーションケーキをホールで売る習慣があるが、あれは不二家が考案したと言われている。

投稿者 shiori : 19:00

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