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2007年09月24日

カタカナ: スキャンダル scandal

 スキャンダル、と広辞苑でひくと「不名誉な噂、醜聞、不祥事」と書いてある。金、暴力、セックス、薬物、分類としてはそんなところだろうか。スキャンダルと一口にいっても、ロッキード事件のように歴史に名を残すものから、女を囲っていたり大麻を保持していたり、運の悪さを露呈するものまで種々あるが、程度の差こそあれそれなりの社会的制裁を受けるのが通例である。
 スキャンダルの語源はギリシャ語のskandalon(罠、つまづきの石)である。デマ(demagoguery:事実に反する宣伝)の語源demagogos(デマゴゴス、民衆煽動家)と同じで、紀元前4cのアテネで生まれた言葉だ。賢者ソクラテスに無知を暴かれて嫉妬と憎しみを募らせた人々は、なんとかしてソクラテスを失脚させようと罠を仕掛け、詭弁によって民衆を煽動しようとした。正面きって勝負するのではなく、悪いイメージをねつ造することでダメージを与えようとしたわけだ(結局ソクラテスは死刑になった)。あれから2400年経った現在でもその方法を有効と考える人は少なくない。
 似たような言葉にゴシップ(gossip)というのがある。有名人の噂話なんかを指すが、噂(rumor)よりは多少なりとも悪意が含まれるものをいうようだ。ゴシップの語源はgod(神)+-ssip(縁、親戚)、つまり神の親戚たちがする話という意味。
 私の実家は夕刊フジと週刊朝日と文藝春秋(?)を愛読するかなりゴシップ好きの家庭で、私も昔は詳しいほうだったが、この5年くらいはすっかり興味を失ってしまった。公序良俗が乱れる昨今、まあ生きてればそれくらいのことはあるよね、という感じで、あまり驚かなくなったからだろう。

投稿者 shiori : 22:01

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