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2007年09月11日

カタカナ: ノンノ non-no

 ファッション雑誌を読むのは美容室か歯医者か銀行の待合室、あとは電車の吊り広告を眺めるくらいなのだが、まあその種類の多いこと、まあその内容の似通ったこと、タイトルと中身をすり替えても取り立てて違和感はなさそうである。新聞なんかだとそういうわけにはいかない。朝日と読売を続けて読むと、とても同じ国の新聞とは思えない日もあって、良くも悪くもそれがマスメディア本来の姿という気はするのだが。
 さて、書棚に並んだ雑誌を眺めてみると、more、with、very、sweet、story、style、spring、grace、cosmopolitan、vogue、bazaar、と英語のタイトルがずらりと並んでいる。比率でいうと、およそ4割というところだろうか。
 次に多いのがイタリア語。まず男性雑誌のuomo(ウオモ)、これは「男」のことだ。ちょい悪だなんだとイモくさいことを騒いでいる雑誌である。brio(ブリオ)、これは「活気」。女性誌のoggi(オッジ)は「今日」、domani(ドマーニ)は「明日」、grazia(グラツィア)は「優雅」、voce(ヴォーチェ)は「声」。
 フランス語も負けていない。25ans(ヴァンサンカン)、これは25歳である。vingtaine(ヴァンテーヌ)、これも二十歳くらいを指す言葉だ。それから有名なelle、これは「彼女」、英語のsheにあたる。crea(クレア)はcreation(クレアシオン:創造)の略だそうだ。
 めずらしいところだと、spur(シュプール)はドイツ語で「スキーの滑ったあと」を意味する。frau(フラウ)もドイツ語で「女性」のことだ。baila(バイラ)はスペイン語で「踊ろう!」。esse(エッセ)はラテン語で「存在」、英語だとbeingにあたる。non-no(ノンノ)はアイヌ語で「花」のこと。さすが長寿雑誌、語感のセンスがいい。
 造語の類いもある。CanCam(キャンキャン)は助動詞can+campus(キャンパス)。なんというか、80年代チックなネーミングであるが、今でも女性雑誌の売り上げ第一位なのだそうだ。JJ(ジェイジェイ)はJyosei Jishinの頭文字をとったとか。an・an(アンアン)は公募で決まったタイトルで、モスクワ動物園のパンダの名前。変わり種だと結婚情報誌のゼクシィ。これは性染色体のXYをもじってつけたという。BOAO(ボアオ)という女性誌は血液型を示しているそうだ。だから、何だ。とは思わない人がそういう雑誌を購入するのだろう。

投稿者 shiori : 11:54

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