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2007年08月20日

日記: 入院三日目

 24時間点滴をしているので、動くときはころころのついた台を携える。トイレに行く時も検査に行く時も一緒、夫唱婦随の夫婦のようなものだ。しかしまだ扱いに馴れぬため、よく蹴つまづく。今日は看護士さんの踵にしたたかぶつけてしまった。日増しに体調は良くなっている。抗生剤が効いているようだ。
 今日は超音波の検査があった。私のお腹の画像を見ながら、専門家2人と主治医が額を寄せて話し合っている。そんなに興味を持ってもらえて恐縮なのだが、その時私は猛烈におしっこがしたくて、なのに膀胱のあたりをぐりぐり押されてさあ大変、意を決して「あの」と言った。すると「おしっこですよね」と即答するではないか。「だっていっぱいだもの」と主治医は画像を指差し含み笑い。おしっこしているのを見られるのと同じくらい恥ずかしかった。
 でも超音波は膀胱が膨れていたほうが見やすいのでもう少し辛抱を、と制される。あれは辛かった。脂汗が出た。うめき声も出た。恥も外聞も捨てて股を押さえた。そしていざお許しが出ると髪を振り乱してトイレへ猛ダッシュ。漏らすよりましとはいえ、女子のとる行動ではございません。殿方たちの失笑を買ったではありませんか。
 ところで主治医のF先生は救急医である。年の頃は30前後、すらっと背の高い、ちょっとした色男である。当たり前だが、江口洋介よりはずっと本物っぽい。かったるそうに喋るがそれは照れ隠しだということもわかってきた。ただ滑舌が悪いので時々何を言っているのかわからなくて困る。物忘れも激しい。会話もなんか変で、唐突に始まったり唐突に終わったりする。そういえば今日も消灯の頃ふらっと病室にやってきて、何やらむにゃむにゃ喋って、ベッドの柵をつけて机の高さを調整して帰って行った。いささか読みにくいが、おもしろい人ではある。
 晩には重湯が出た。明日からは柔らかい食事が始まるという。わんわん。
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投稿者 shiori : 16:48

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