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2007年08月19日

日記: 入院二日目

 献身的な看護のおかげで熱は37.5度まで下がった。この1.5度が非常に大きい。モスクワとハワイくらい違う(行ったことないけど)。38.5度を超えると頭は朦朧、肌はぴりぴり、関節が痛んで歯が疼く。まああの世界が歪む感じも悪くはないんだけど、と悠長なことを言えるのは熱が下がったからであります。
 しかし病院の大部屋というのは動物園のようである。たまたま私の部屋には脳卒中のおばあさん(全員オムツで言語中枢がイカれている)が集合していて、夜中も二時間おきにオムツ替え隊がどやどややって来るし、大砲のようないびきが鳴り響くし、うむ。と思っていたら、家人が個室に入れてくれた。お姫様じゃないんだから、と母は眉をひそめたが、差額ベッド代を払うのは家人なんだからいいのである。かくして私は個室へ。
 この病院、今年の3月にオープンしたばかりなのでホテルのよう。病気の治りには関係ないが、綺麗で清潔なのは気分がよい。お腹はまだまだ痛いが、気持はずいぶん楽になった。
 昼過ぎにS夫妻がお見舞いに来てくれた。夏休みの子供のようで二人が眩しかった。昨晩自宅に酒を持って遊びに来てくれたらしい。悪いことをした。後厄だからこれでもう大丈夫、としきりに言っていた。夕方には両親も来た。折しも鶴見川の花火の日で、真向かいに打ち上がる花火を皆で見物した。夜空にひゅるると上る花火はまるで精子。がんばれ、精子。
 48時間何も食べていない。病人とはいえ、さすがに腹が減った。この飢餓感はちょっと新しい。テレビに美味そうな食べ物が映ると脳が痺れるのだ。一番食べたいものなんてない。何でもいい、全部食べたい。
DSC00097.JPG
こういうものが飲める身体に戻りたい。
瓶でも美味しいけど、ドラフトはまた格別です。

投稿者 shiori : 14:48

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