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2007年07月13日

カタカナ: ソテ sauter

 鶏胸肉のソテ シャンピニョン添え
 スズキのポワレ 葱ソース
 時鮭のムニエル タルタルソース 
 ほろほろ鳥のロティ シャルトルーズ風

 といったように料理名には食材とその調理法が記されていて、私たちはその情報をもとに注文する皿を選ぶわけだが、フランス料理の場合はなにぶん横文字が多いので解読するのが一苦労だ。店員に質問しないことのほうが少ない気がする。食材のヴァリエイションは和食のほうが豊かに感じるが、調理法は圧倒的にフレンチのほうが多い。あるいは厳密に分類されているというべきかもしれない。今回はそのいくつかについて。
 ソテ(sauter)とは「跳ねる」という意味。小さめに切った食材がフライパンの中で跳ねることからその名がついた。つまり鍋をゆすりながら強火で蓋をせずに焼くことを指す。意味合いとしては「炒める」に近いが、通例ではその後ワインやフォン(出汁)などの水分を加えて蓋をして蒸し焼きにする行程までをソテと呼ぶ。
 強火で焼き色をつけるのはリソレ(rissoler)という。表面をコーティングすることで食材の汁を逃がさないする。ローストビーフなんかの時には事前にリソレしたものをオーブンに入れると旨味が逃げないというわけだ。ソテ=リソレ+蒸し焼き、とも言える。
 ではポワレ(poeler)とは何か。大まかに言えばソテと同義だが、蓋をしてゆっくりと加熱する場合に特にポワレと呼ぶ。ソテとは違って「煮込む」といったニュアンスが加わる。しかし実のところそれも昔の話で、一部の老舗店舗を除けばソテとポワレの使い分けがアバウトになっているのが現状のようだ。
 ムニエル(meuniere)とはソテの一種、魚のフィレに小麦粉をまぶしてバターで焼いたものを指す。もともとは「風車小屋の粉挽き職人」のこと。ロティ(roti)は直火あるいはオーブンで焼いた肉を指す。網焼きの場合はグリエ(griller)。ブレゼ(braiser)といって蓋をした鍋ごとオーブンに入れて煮込む調理法もある。

投稿者 shiori : 11:22

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