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2007年07月22日

カタカナ: ホルモン hormon

 hormao(刺激する)というギリシャ語由来の言葉である。ホルモンと聞くと何やら性的なイメージを持つ人が多いようだが、その認識は不完全である。言うなれば男性ならメカに強いと思うようなもの、メカに弱い男性はごまんといるように、性に関係ないホルモンもたくさんある。
 ホルモンとは生物の体内で作られて分泌され、体液を通じて別の器官に達し、効果を及ぼす化学物質のことである。わかりやすく言うと、私たちの体内には通信網が張られていて、発信元(製造元)から受信先に随時情報(ホルモン)が伝達されている。生まれる前からの許嫁みたいなもので、発信元と受信先の組み合わせは不変である。そしてAからBに正常に情報が届くと陰毛がぼうぼう生えたり、CからDに届くと血糖値が適正数値に保たれたりする。その通信網に支障をきたすと、月経が不規則になったりやる気や自信を喪失したり、ホルモン異常が私たちの心身に与える影響は計り知れない。
 アドレナリンもホルモンの一種である。これは副腎といって腎臓に接する器官で作られて、心臓や血管に伝達される。闘争や防衛に際して興奮状態を作ることで有名だ。つまり敵から身を守ったり獲物を捕獲したりするには普段のようにぼうっとしていてはいけないわけで、例えばステージに上がる前には心臓はばくばくするわ呼吸は荒くなるわ風景はぎらぎらするし空腹なんか感じやしない、という状態になるが、これはアドレナリンがじゃんじゃん放出されている証拠である。この性質を利用して心停止した人への治療薬としても使用することもある。
 ところでホルモン焼きのホルモンは「ほおるもん(捨てるもん)」だとか「精力アップをイメージしてホルモン」だとか諸説あるようだ。ホルモン焼きって美味しいんだろうか、私は未だ食べたことがない。そういえばじゃりン子チエの家はホルモン焼き屋だったなあ。

投稿者 shiori : 13:22

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