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2007年06月01日

日記: ダヴィンチ展

 レオナルド・ダ・ヴィンチ展へ。
 思ったほど混雑しておらず、そこそこゆっくり観られた。力学、解剖学、幾何学、絵画など、彼の残した研究はどれも奇抜なアイディアに満ちていて、当時の技術や情報量を考えれば魔法使いか狂人かというところだが、実はその心はとてもシンプルで、この世のすべてをもっとも簡素で美しい法則によって説明したいと願っているだけなのだった。科学者というのはいつの世も潔癖である。『受胎告知』も『最後の晩餐』も科学者の描いた絵だ。猥雑で気まぐれなところのない、静かで整った絵。売店で図録集を買って帰った。
 渋谷で食事をしたのだけれど、その店のバイトがとんでもないうつけ者で、まあつまりはそんなバイトを雇ったその店がうつけということになるが、最近外食をしていて思うのは皆今そこにある状況を乗り切ることに精一杯で、お客に再び来てもらおうなんて考える余裕がないようだ。そういう人がサービス業に就くのはまるで音痴が歌手を目指すようなもの、だからあの近辺の店はばったばったと潰れていく。虚しい。

投稿者 shiori : 09:28

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