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2007年05月16日

カタカナ: ニコチン nicotine

 喫煙が世界的に広まったのは実はコロンブスのアメリカ大陸発見以降の話である。南米ではマヤ文明の頃から原生のタバコの葉を喫煙する習慣があったのだが(むろんそれは嗜好品ではなくスピリチュアルなものとして)、コロンブスがそれをジャガイモやトマトと共に持ち帰ったのがきっかけと言われている。
 持ち帰った当初は観賞用(タバコの花は綺麗)として育てる人が多かったようだが、ほどなくして喫煙用が主流になり(当たり前だ)、鉄砲と前後するように日本にも伝えられた。アメリカ大陸発見からわずか100年足らずで世界中に広まったということになる。ちなみにタバコ(tabaco)はポルトガル語である。
 このタバコ大流行の影の立役者はもちろんニコチンであるが、語源はポルトガルからフランスにタバコを持ち帰った外交官ジャン・ニコの名前に因る。ニコチンは有機化合物アルカロイドの一種である。アルカロイドとはわかりやすく言うと、植物に含まれる毒の一種。モルヒネ、コカイン、カフェインなどもこれに相当する。よく言われることだが、ニコチンは猛毒である。幼児がタバコを二本むしゃむしゃと食べれば確実に死ぬ。興奮、覚醒、鎮静作用があり、依存性が強い。だから禁煙は難しい。
 タールは何かというと、タバコを燃やした時に出るヤニである。およそ千種類の毒素を含み、そのうちに数百が発がん性物質に当たる。喫煙で歯が黄ばんだり肺癌になるのはこのタールのせいである。
 自販機を眺めて思うけれど、10年前に較べると明らかに低タールタバコが主流になった。そういえば我が家族の総タール数も十分の一に激減した。とはいえ、毎日100個食べていた飴を90個に減らしました、程度の頑張りなので抜本的解決には到っていない。

投稿者 shiori : 17:20

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