2007年05月13日
カタカナ: マンネリ mannerism
マナー(manner)から派生したマンネリズムの略語である(07/3/3の日記参照)。型にはまった手法、特徴、癖のこと。マニエリストといえば癖のある作家、マニエリスムといえば美術史用語でルネサンスからバロックへ移行する時期の技巧的様式のことを指す。マニエラ(手法)を重んじるという意味だ。日本語だと「〜に陥っている」とか「最近の作品は〜でつまらない」などと否定的に使用されることが多いが、そもそもは悪い意味ではない。
型にはまるのが悪いかといえば一概にそうは言えないと思う。こと仕事に関してはデスクワークでも主婦でも教師でも鳶職でも95%は反復運動なのであって、マンネリを極めることが求められているとも言える。芸術関係は微妙なところだが、ひとたび優れた手法を確立してその反復つまりマンネリが魅力になる人もいる。北方謙三とか小田和正とか上島竜ちゃんとか。ピカソや松本人志のように常に斬新な人もすごいけれど、いつも同じなのも相当すごいと思う。
ステレオタイプという言葉もある。紋切型、常套手段のこと。こちらはそもそも印刷に使用する鉛版を指す言葉だった。stereo-とは「固い」という接頭辞である。マンネリが傾向を示すのに対して、ステレオタイプはものそのものを指す時に使う気がする。
ワンパターンというのもある。これは和製英語。意味は前述の二つと同じである。
投稿者 shiori : 13:48