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2007年04月28日

カタカナ: レントゲン roentgen

 X線写真とも呼ばれる。身体にX線を照射すると、その画像がフィルムに焼き付けられる仕組みだ。X線は感光作用のある電磁波である。広島に原爆が投下された時には病院地下のレントゲンフィルムがすべて感光していたことから原子爆弾だと判明した。また物質を透過する能力もあり、これを活用することによって透過度の高い皮膚や筋肉や空気の部分は黒く、透過度の低い骨や腫瘍は白く写し分けることができる。逆にX線を通さない造影剤を服用することで、普段は写らない血管や消化器の画像を見ることができる。妊娠していなければ放射量もトリヴィアルなものだし、経済性にも優れている。
 ところでレントゲンとはそもそも照射した放射線量を示す単位であり、それを発見したヴィルヘルム・レントゲンという人の名前でもある。彼は栄えある第一回ノーベル賞の受賞者である。
 自分の名前が単位になる人は間違いなく偉人だ。少年文庫で伝記が出版されるような人たちだ。アンペア、ケルビン、ヘルツ、ニュートン、ジュール、ワット、ヴォルト、パスカル、オーム、クーロン、すべて人名に因んで名付けられている。
 それで想像してみるのだけれど、彼らだって自分の名前が単位になって最初は妙な心地がしただろう。0.3シオリとか9875シオリだなんて身体が勝手に伸縮するようでこそばゆい。知らない人に呼び捨てにされて腹立たしかったり、反対に友人に罵られても自分のことに思えず不遜な態度をとってしまう可能性もある。それでもシオリを計測する器具やシオリとパスカルを置換する式なんかもあって、それはそれで素敵かもしれない。ちょっと羨ましい。
 ところでシオリとは何の単位かというと、そうですね発見の可能性としては、二日酔いの強度というのはいかがでしょう。ジュールやモルやデシリットル、はたまたヘクトパスカルなんかも関係していて、電卓をばちばちやれば強度が計算できてそれに応じて処方箋を出す、二日酔い一発解決でノーベル平和賞。イエイ。

投稿者 shiori : 10:29

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