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2007年04月06日

日記: 草の根運動

 予定がこつ然と消えたので、街に出て食事でもしましょうかという話になった。ついでに買い物をいくつか済ませながら実感するのは、年々都会の雑踏に弱くなっているということだ。東急百貨店とLOFTと東急ハンズを巡り終える頃にはすっかり夢遊病者のていであった。それなのに目当ての食堂は潰れていて、セカンドチョイスも貸し切りで、ええい、もう何でもいい、とやけくそで入った店の料理は全然大したことなかったが、今宵この夜が台無しになるのは嫌なので強引にいいとこ探しをしながら食べた。ものでも人間でも、長所を探すのは得意なほうだ。すなわち楽観的ということ。
 カラオケに行った。生演奏機能の充実により楽しさ倍増である。リトル・フィートやノラ・ジョーンズやトトを歌った。その帰り道、もう十二時を回っていたと思うのだけれど、駅にはたすきをかけてはちまきを巻いた立候補者が立っていて、改札を通る人に「おかえりなさい」だの「おつかれさまでした」だのと声をかけている。私たちが横を通り過ぎると、聞き間違えでなければ「おしあわせに」と言っていた。そんなに適当で大丈夫なんだろうか。
 むろん効果があるからやっているのだろうけれど、泥臭い草の根運動というのは見ていてあまり心愉しいものではない。牛乳パック工作だとかドミノの駒並べだとかと同じで、思考が窮屈でさもしい。おそらくそういうことをものともしないタイプが政治家に向いているのだと思う。

投稿者 shiori : 17:21

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