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2007年03月20日

カタカナ: スクリュー screw

 豚(scrofa)の尻尾が螺旋に巻いてあることに由来していて、一般的にはねじくぎや栓抜きのような螺旋状のものを示す言葉。前回に続いてプロペラに関連した話である。
 スクリューとは船のプロペラのこと。19c以前はパドルといって遊覧船や白鳥号の後ろについている水車みたいなもので水をかいていたが、プロペラの開発に伴いスクリューが活躍するようになった。また飛行機でジェット推進が主流になったように、今では船もウォータジェット推進が主流である。
 スクリューは飛行機のプロペラと違って推力以外に舵取りの役目も果たしている。車におけるタイヤと同じで、その向きを変えることで方向が決まる。ちなみに飛行機の舵取りは三次元移動のため船舶よりは複雑。主翼の付け根付近の座席に座ると翼のはじっこにぱたぱたしている板が見えるけれど、あれと同じものが水平尾翼と垂直尾翼にもついていて、それらを動かすことによって上下左右の方向を決めている。
 ところで水中翼船という船をご存知だろうか。両祖母の家が瀬戸内海を挟んでいた都合で、私は毎年夏になると三原ー松山間をこの船で移動していたのだが、その名の通り船体の下に翼がついた船で、その揚力(浮き上がろうとする力)によって水面から浮いた状態で走る。船体が水に浸かっているよりも摩擦が減って高速度が出るというわけだ。しかしそれはまあ左右前後によく揺れて、必ず船酔いするので大嫌いだったけれど。現在はジェット推進型のものが福岡ー釜山間(ビートル)や鹿児島ー屋久島間(トッピー)などを走っている。
 浮くといえばホバークラフトである。日本では大分空港ー市内間が唯一の就航路。水中翼船の場合は船体と翼が繋がっているので浮いたといって完全ではないのだが、こちらは完全に宙に浮いて走る。そのぶんスピードも早い。艇体と水面(あるいは地面)の間に圧縮した空気を送りこんで浮き上がり、プロペラ機と同じようにプロペラで進む。舵取りも飛行機と同じで、船体についた可動式の板を動かすことでバランスをとっている。

投稿者 shiori : 21:38

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