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2007年03月18日

カタカナ: プロペラ propeller

 pro(前方へ)+pel(駆り立てる)、つまり「前進させる」というのが元の意味。飛行機や船舶においてエンジン出力を推力に変える装置のことである。飛行機だと今はジェット推進が主流なのでプロペラ機は少なくなっているが、例えば先日高知で胴体着陸したのはプロペラ機。ジェット機に比べるとスピードも遅く積載量も少ないが、何しろコストがかからないので利用客の少ないローカル路線には現在でも多く就航している。
 プロペラは羽を回転させることによって空気を後方へ押し出して前へ進む力を生み出すわけだが、羽に角度がついていないと空気は動かない。逆に角度をつけ過ぎると抵抗が大きくなりうまく回転しない。昔竹とんぼを作った時に羽の削り具合を調節するのに苦心した記憶があるけれど、飛行機なんかの場合にはこの最適バランスを計算して設計されているわけだ。
 現在は主翼の手前にプロペラが二つついている機が主流だが、昔は鼻先やお尻にひとつだけついているものが多かった。デザイン的にはこちらのほうがかっこよく、模型飛行機はこのタイプが多い。軍用機では左右に二つずつついているものもあるし、二重反転プロペラといって同軸に逆回転のプロペラを重ねてつけるものもある。
 私も今までに何度かプロペラ機に乗ったことがあるが、一番印象的だったのはオーストリアのインスブルックからパリへ飛んだ時である。アルプス山脈を左手に見ながらスイスを横切ってパリに入る。プロペラ機はジェット機に比べて限界高度も低いため低空を飛行することになるのだが、これが最高だった。窓をのぞくとすぐそこにアルプスの白い頂が連なっているのだ。時空を越えて夢の中に浮かんでいるようで、なんだかものすごく感動したのを覚えている。

投稿者 shiori : 15:47

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