2007年02月26日
日記: チエちゃんと私
祖母のおむつを替えていたら、ぶほ〜っと身体が浮きそうなくらい大きなおならをしたので、「今、あなた、力強いおならをしましたね」と祖母に迫ると「うん……」と恥ずかしそうに頷く。だから「よっしゃ、あたしも真似しよう」と宣言をしてから、ぶほほほ〜っと百年の恋もさめるような大きな屁をこいてやったら祖母の笑いが止まらなくなって、二人でげらげら笑った。幸せでちょっと泣いた。
ここ数日かけてばななさんの『チエちゃんと私』という本を読んだ。もう本当に素晴らしいの一言。彼女と同時代を過ごせて幸せだ。一行読み進むごとに世界がぐんぐん深くなって、本を読み終わった時には前の自分はもういないような気になる。筋を追って頁をめくるのが愉しい小説もあるけれど、この本のように立ち止まって言葉の向こう側を旅しながら読むのがいいものもある。
読み終わって哲学と文学の違いって何だろうとひとしきり考えて、ポイントは例示(instantiation)なのではないかとひらめいたが、本当だろうか。と判然としないことも書けてしまうのはこれが無料ブログだからです。
投稿者 shiori : 18:01