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2007年02月02日

日記: ああ、ハリウッド

 書き込みが激増して胸のときめく昨今なのですが、映画というのはひとたび観るとまたすぐに次が欲しくなる麻薬のようなもので、アディクションリストをこれ以上増やしたくないと憂鬱になりながらも(酒だけでも充分手こずっているのです)、今週は3本の映画を鑑賞しました。
『ライフ・アクアティック』『ヴェラ・ドレイク』『レナードの朝』と節操のないラインナップではありましたがそれぞれそれなりに興味深く、とはいえ『レナードの朝』は当時から敬遠していただけのことあって、やはりあの手はそりが合わないと再確認するならなぜ観たのだという疑問は当然で、90年代以降のハリウッドメジャ映画に通じて言えるのだけれど、多分好きではないけれどひょっとして好きだったら損だなという気持があって、思い切って観て、そして溜息をつく。そんなふうにして『レインマン』も『ラストオブモヒカン』も『フィラデルフィア』も『グッドウィルハンティング』も、結局私はかなりの数のクサい映画を観てしまっていて、ハリウッドはやはりすごいと感心するのでした。
 それにしてもビル・マーレイという俳優はもうそこに立っているだけでフィクションみたいな人で、画面に映った瞬間からすでに物語が始まっている。ジム・ジャームッシュしかりウェス・アンダーソンしかり、おそらく彼を主人公に起用すると決めて脚本を書いているのだろう。そうでないと作品の辻褄が合わなくなるくらいビルは濃度の濃い俳優、生かすも殺すもという感じが監督心をそそってやまないのだと思う。

投稿者 shiori : 17:41

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