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2006年10月21日

日記: のっけもん

 新米の季節である。一日二合炊く。以前は節約と称してドンキホーテの安米(10kgで3,000円)を買っていたけれど、あまりの不味さに音を上げて、5kgで2,500円のコシヒカリにレベルアップした。まず米の白さに感激。おそらくドンキ米は古々米かブレンド米だったに違いない。お釜のせいで米が黄色いのではないかと疑っていたが、真っ赤な冤罪であった。
 それにしても、炊きたての白米をはふはふ食べる幸せったらちょっとない。私はかなりのパン好きだけれど、やはりどっちかと言われたら白米だろう。夜は酒を飲むので食べないけれど、昼は味噌汁や漬け物やなんかで軽く二膳は頂くのが常である。むろん白米だけでも十分美味しいのだけれど、ずっと同じなのも退屈なので、なんやかんや乗っけて食べることになる。今日はその乗っけものに関する話。
 まずはオーソドクスなものから。必ず常備されているものと言い換えてもいいのだが、まあ何と言っても、生卵だろう。卵を溶いて醤油を垂らしたものをかけて混ぜ込む、例のあれである。私はあれが大好きで年柄年中ずるずるやっていたのだけれど先日母にこっぴどく叱られて、というのは高脂血症うんぬんの問題、とにかく毎日同じものを食べるのは止すことにした。
 となると、冷蔵庫に常時あるのは梅干し、岩海苔、なめ茸、ふりかけの類いである。これを乗っけて海苔で巻いて食べる。岩海苔を海苔で?と大ちゃんが目を丸くするけれど、ダブルバーガーやセーターの重ね着と同じなのでさして驚くことはない。ふりかけに関してはここでは詳しく述べないけれど、乾いたものよりしっとりタイプのほうが美味しいように思う。のりたまも時々食べるといいけれど。まあいずれにしてもこのあたりは、ランクBの満足度である。
 ではランクAは何かというと、しらすと塩昆布である。しらすは半干しがよい。生しらすは滅多に食べないこともあるが、乗っけものには生臭くて不適切、反対に完全に干してあると白米の硬度と差がありすぎて、口の中で仲間割れしてしまう。乗っけものは塩分はもちろんだが、硬度も重要なポイントなのだ。続いて塩昆布。これは是非ともブランド指定したい。大阪が本店の神宗という店のが特に旨い。
http://www.kansou.co.jp/product/index.html
小倉屋というところのも美味しいが、塩昆布のみでいえば神宗には一歩及ばず。細かく刻んでまぶしてもいいし、大きいのを乗せてお茶漬けにしてもいい。それでも昆布という食材の地味さのせいか、ランクAどまりである。
 ではランクSとは何か。これは以下の三本柱で構成されている。辛子明太子、雲丹の瓶詰、キングサーモンフレイクである。明太子に関してはあえて説明は要らないだろう、何かと九州に縁深い生活なので食べる機会も多いこの頃である。神々しいばかりの一腹にずぶりと箸を突き刺し、身をほじほじほじ、最後は皮をずずずとしがんで、白米と共に口に放り込む。熱くって辛くって、もうガッツポーズしちゃうのである。当たり外れが少ないのもよい。金を積めば積んだだけのことはあるし、はたまた安いものでも意外に美味しかったりする。
 その点、雲丹は博打的なところがある。高いからといって美味しいとは限らないのだ。親戚がいる都合で門司港や下関、いわゆる関門海峡で採れる雲丹をよく食べるのだけれど、あのあたりのはやはり美味しい。これが宮崎の雲丹になると、一瓶3,500円もするのにそうでもない。北海道の雲丹はどうなのだろう、今度試したいものである。子供の頃からあのアルコールのつんとする感じがたまらなかった。ねっとりと舌にまとわりつく雲丹を白米でこそげて飲み込む。非常に官能的な味わいである。日本酒で生雲丹を食べた時も同じことを感じて、ああ、なるほど、原材料が一緒だと気付いて溜飲を下した。
 そしてサーモン。これは絶対ブランド指定である。新潟の加島屋という店の「さけ茶漬」という瓶詰なのだが(普通にデパートでも売っている)、
http://www.kashimaya.com/list.asp?kbn=1&key=100
初めて食した時、後を引く美味しさというのはこういうのをいうのだと深く感じ入った。そこらのスーパーマーケットでも類似品は売っているし、何も鮭にそこまでお金をかけたくないという気持はわかります、だから私も特別なことがない限り買わないのだけれど、あれなら一合は軽く食えるね、目玉ぼ〜んの旨さなのであります。と書いているはなから腹がぐうと鳴る。食欲の秋である。

投稿者 shiori : 14:22

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