« sound of summer | ホーム | a mere daily report »

2006年08月20日

日記: social and strict

 結婚式前なのでお忙しいでしょう、とよく聞かれるが、こういう質問は苦手である。仮に「はい、忙しいです」と答えたとして、だからどうしたというか、自分の勝手で行うイベントの労を他人にねぎらって頂く必要はないというか、そんなふうなことを思ってしまう。仮に「いいえ、ちっとも」と答えたとして、相手はこちらを気遣って聞いてくれているのに、木で鼻をくくったような答えはあんまりじゃないかと思ってしまう。
 実際問題、忙しいかといえば、新郎新婦共々勤め人ではないのでさほど忙しいわけではない。ただ、まとまった時間がとれないので各種ルーティーンワークが滞っているというのはある。しかしそれもどうしてもやりたけりゃ朝4時に起きればよいのだから、結婚式にかこつけて私は怠けているのだなあ、私はどこまでも凡人だなあ、と自分を恨めしく思うだけのことである。
 という実情を打ち明けてもよいのだけれど、円滑な人間関係を望まれている都合「ええ、まあ」と愛想笑いをして場を収めている。という実情をこういう場所で打ち明けてカタルシスを得ている。

 昔からそうなのだが、自分にはソーシャルな部分とストリクトな部分が混在していて、かつてはストリクトな自分を深く恥じていたので「socialize me」を合言葉に振る舞ってきたのだが、二十代後半になって何も恥じることはあるまいと思い直し、今度は「strictly speaking」を合言葉に振る舞ってきた。しかし二者択一というのはえらく性急で安直な発想、融合するなり新たにカテゴライズし直すなりしようじゃないか、と思い始めたのは30になってからのことである。以来、聞く準備のある人にはストリクトに、ない人にはソーシャルに接しても、自分のバランスを崩さなくなった。こだわりから解放されて少し自由になった感もあるし、面倒くさがりになった感もある。しかしこの状態もまだまだ過渡期、あと5年もすれば新たなステージに突入する予感はある。

投稿者 shiori : 11:22

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://freedom.s13.xrea.com/blog/mt-tb.cgi/277

コメントを投稿