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2006年03月05日

日記: 鈍

やばやばやば〜い、今日は3時からライブなのにまだお酒が残ってるし喉もがらがらだよう、とありがちな自責の念に駆られながらしかし今日は上天気、天気が好ければなんでもできる、を信条にリハをこなしていざ本番、航志くんが歌いながら子猫のようなくしゃみをしておもしろい。Sちゃんとの呼吸も合って、今回のツアーは今までで一番よい出来だったと思う。以前のライブ録音を聴いてあまりのことにショックを受け、地道な個人練に励んだのもよかったのだろう、当たり前だが練習すれば上手くなり、出来が良ければ気分も良いのだ。でもどうしてなんだか、私の人生はそんな当たり前を当たり前にこなせないように設計されていて、というのはつまり安きに流れるように作られていて、いやはや鮭は偉いなあ、やはり鮭のおにぎりが一番好きだものなあ。
本番の後片付けをしていたら召集がかかり、Sちゃんのお父さんの容態が急変して今朝逝去、彼女はすでに熊本空港に向かった旨を知らされる。ライブだけは務めたいという本人の意向があり、集中するためにも訃報を伏せて臨んだとのことだった。・・・。まったく、本当に、何も、気付かなかった。ずっと入退院を繰り返していたようなので彼女もそれなりの覚悟はしていたのだろうがそれにしても気丈な態度、彼女が隠していたのだから気付かなくてよかったのだ、と言われたけれど、一緒に歌って喋って笑ってなぜ私は気付かないのだろう、私はいったい人の何を見てるつもりだったのだろう、彼女の姿を思い出して心情を想像する度に、心がずしんと沈んだ。
これで今回のツアーは終了、他の場所に移動するメンバーもあり、がらがらのバンで鹿児島に向かう。運転してくれた人が温厚そうに見えて走り屋気質、やけに速いなとメーターを覗くと180キロだった。見なかったことにして眠る努力をする。あたりは見渡す限り暗黒の山、九州は本当に山深い。途中、道路に猪が横たわっていた。走り屋のおかげで二時間弱で鹿児島到着、『万十屋』という店で再び黒豚しゃぶしゃぶを食べる。う、うまい、おかわりしてもよかですかっ!とキング・クリムゾンのジャケットのような顔をしてしこたま喰らう。ハウス芋焼酎3杯、ホテルに戻って長電話。

投稿者 shiori : 11:01

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