2006年02月15日
日記: 御仕置
爪を切るのが好きだ。白いところがなくなるくらいちょんちょんに摘んでしまうのが好きで、ちょっと伸びただけでまたちょんちょんにしたくてうずうずしてしまう。でも切りごたえがあるのはだいぶん伸びた時、だから切ろうか切るまいか爪を眺めてはあぐね、切れば切ったで切ったなと満足げに指を動かしたりなんかして、勘定したことはないけれど1日にそれこそ10回は爪について考えている。実に暇なことである。足の爪を摘むのもまあまあ好きだ。しかし目が悪いので肉をつまんでしまう恐れがあり、都合身体をあらぬ方向にくねらせねばならず少々ハードワークなのが玉に瑕、とはいえ手よりも分厚い爪にばちんと鋏を入れるのはなかなかよいものだ、やはり親指に限りますねばちんばちん、またしてもちょんちょんにちょん切る。生まれて来し方そんなことを繰り返して何万回、今日、新たな発見があった。爪を切るのが好きな理由がわかったのだ。その心は御仕置、つまり「ああもう悪い子、こんなに伸びちゃってだらしがないったらありゃしない、ちょんちょんに摘んでしまうからね、もう二度とするんじゃないよ」と叱責しながら御仕置カット、悪童たる爪たちは髪を削いだ坊さんのごとく清廉な佇まいに様変わり、私はよしよしとほくそ笑む。しかしなにせ彼らは懲りない利かん坊、すぐにまたにょきにょき暴れ出すのですっ飛んでって御仕置、暴れ出すんでこらあと声を上げて御仕置、うふふ楽しい、このSっ気がねあなた、爪切りの真髄なんではないかと。
投稿者 shiori : 09:47