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2005年09月06日

日記: 9/6

最近めずらしくビデオ予約録画までして欠かさずに見ている連続ドラマ
『がんばっていきまっしょい』
なぜ高校女子ボート部の青春学園ドラマを熱心に観るのかといえば、舞台が松山だからです。
母は生まれも育ちも松山、私は幼少期および夏期限定で松山、祖母にいたっては今も松山に住んでいると信じている(※)、という松山びいきなので、松山の市街地や路面電車や海が映るだけですさまじく盛り上がる。なんでも母の出身校がモデルになっているそうで「制服が同じ!」と感涙にむせいでいた。先日行われた高校の同窓会でもその話で持ちきりだったそうだ。
だからテレビを観ていても、ここは○○を××側から見た景色だ、とか、今の角には昔かき氷屋があって、とか何とか外野がうるさい。ボートを漕ぐシーンの多くは大三島(おおみしま)という瀬戸内の島で撮影されていて、なかなか綺麗な景色だ。青春度がぐんとアップである。
また伊予弁のチェックも怠りない。俳優には方言の上手い人と下手な人がいて、どうもそれは演技力とは別の才能なんじゃないかと思うけれど、今回の俳優は揃って下手くそである。友近(お笑いの)も出ていて、彼女は上手いなと思っていたら愛媛出身ということだった。当たり前だった。
私も日々祖母の気合いの入った伊予弁を聞いているので、そこそこは話せる。関西弁の素養(?)があれば少しアレンジを加えればそれらしく聞こえるのだが、シロウトは「〜けん」という伊予弁の特徴にとらわれ過ぎていけない。母音をはっきり発音しすぎる、などとダメ出しをすれば限りがないのだが、まあそれも楽しみのひとつというわけだ。
そんなこんなでドラマの筋についてはあまり重要視していないのだが、それなりにおもしろく見ている。やはりクライマックスはボートの試合で気合いを入れるシーンだ。
「がんばって〜いきまっしょい!」(代表)
「しょい!!」(一同)
巣立ちの言葉形式なので、自然と拍手したくなる。締まりがよくてちょっと口にしたくなる、ゴキゲンなかけ声である。実際にも「ここぞ」という時に使うかけ声で、この使い方は極めて正しいとのことだった。
いよいよ来週で最終回、暇な方はかけ声チェックを。


祖母は今年の春に脳出血で2ヶ月入院していたが、どこかで記憶のすり替えがあったようで、現在は松山のヒライという場所に住んでいると信じるようになった。それ以外のことは以前よりもはっきりしているくらいなのに、謎である。
ヒライから祖母の家のあるイシイは歩いて2時間ほどの距離。何かの都合で今はここ(ヒライ)にいるが、イシイの家を散らかしたまま来ているので片付けに帰らなければいけない、と力説する。
「クワやらムシロやら、出しさがしとるけん、はよ戻らないかん」
「へ〜、でもここは横浜だよ、カナガワだよ、トウキョウだよ」
祖母は豆鉄砲を食わされた鳩のような顔をして驚愕の声をあげるが、5秒後にはものすごい変化球を投げ返す。
「ああ、町名が変わってしもたんじゃのう」
「・・・。と、とにかくさ、イシイの家にはここから歩いてなんか帰れないんだからさ」
「いいえ、昨日帰ったがな、確かに帰りました」
とマジで言い張る。おそらく家の夢を見るのだろう、その証拠に縁側に散らかしているものが饅頭になったり、蒸しパンになったり、剪定バサミだったり、日替わりである。最近ではいちいち正すのも面倒くさいので調子を合わせている。
「でもさ、おばあちゃん、食堂に来るのにも足がふらついているのに、どうやって家まで帰れたの?」
「あんた、知らんのかな?」
祖母は逆に驚いて言った。
「りんりんパークが走っとろがな、前の道をまあっすぐ」
「・・・」
「木馬の首に鈴がついとって、それが走るとりんりんいうんよ、帽子かぶった騎手さんがおっての、足の弱い年寄りやなんかを家まで送ってくれるんよ」
「りんりんパークねえ・・・」
「そ。りんりんパーク。この近くの停車場はどこじゃったかの?」

もうすぐしぬひとはこういうふうになります
がんばっていきまっしょい!・・・しょい!!

投稿者 shiori : 11:45

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