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2005年08月03日

日記: 8/3

3年前に買ったデジカメCANONのIXYはたいした仕事もしないうちに、チューリッヒで盗賊に連れ去られてしまった。悲しいけれどもう二度と私の元には帰って来ないと思う。でも気の利いたカード会社が是非弁償させていただきたいというので、買い値よりも少し多めに申告すると「へい、ただいま」といって言い値の額をすぐに送金してくれた。ダイナースカードはいいですね。
そのお金を握りしめ新しいデジカメを買いに行ったのは数日前の出来事なのだが、いかんせん機械にはまるで興味がないし、よって情報もないので、ずらっと並んだカメラたちを眺めてぼう然と立ち尽くした。何を買っていいかわからない。ぶっちゃけ、写ればどれでもいいのである。
ならば安いのを買うか、と手にとると、なるほど安いのはへんちくりんでちっとも欲しくない感じだった。外見もどてっとしていてむやみに重くて、ボタンをちまちまごちゃごちゃしている。などとケチをつけるうちにどんどん欲が出て来て、外見のかっこいいものに心が動いていく。カメラも人間も見た目が重要なのだ。
CANONのIXYを買い直すというのも一案だったが、ニューモデルのそれはあまりにも薄くて小さく、うっかりパスネットと間違えて自動改札にインサートしそうなのでやめた。結局、これがよかろうと購入を決めたのは富士フィルムのFinePixZ1、赤くてなかなか格好が良い。少し小振りの、味のじゅうじゅうしみた厚揚げくらいの大きさで、カバーをスライドさせると電源が入る。いざ写してみると、全然ぶれないし想像以上に綺麗に撮れる。満足のいく買い物だった。今度こそ盗賊から守らねば。
このページにも写真を載せたいとかねがね思っているのだが、そういうことは可能なのだろうか。という以前に、カメラの箱にOSXじゃないとパソコンに繋げませんと書いてあったので、まずバージョンアップから始めなければいけないようだった。道のりがけわしかとです・・・

○○寅男(トラオ)という名前の親戚から祖母宛にお中元が届いた。数十年以上付き合っておいて今さら何を言い出すかとおかしくなるけれど、祖母はトラオという名前がどうも腑におちないらしく「トラオて〜て、なんちゅう名ぞや、親は何を考えとるんぞやのう、もっと優しい名があろうにのう」とお中元の宛名を眺めてしきりに繰り返す。最初は「トラ年なんじゃないの?」とか「生命判断で寅の字を入れた方がよかったんだよ」とか応じていたのだが「それにしたってトラオはなかろぞい」とトラオトラオと連発するので、まずいなと思いながらも笑いの連鎖にはまってしまった。
3秒ほど黙ったと思いきや「そやけんどトラオて〜て、どうなっとるんじゃ」とひと際高い声で言うし「小さい頃親はトラオトラオゆうとったんじゃろか〜?」と別バージョンで追い討ちをかけるので、久しぶりにお腹が痙攣した。
関西人の笑いの王道はrepetitionだ。何度も同じ言動を繰り返すうちにアドレナリンが大放出して別の精神世界へ誘われる。かつてのバンドリーダーA瀬さんもしつこいくらいに同じリフをリピートする曲を好んでいてさすが関西人と感心していたが、まあそういうことである。うちのばあさんも負けず劣らずしつこい、トラオトラオって何回ゆうたかしらん。たしかにトラオはないよな、と私も思いますけどね、トラオってねえ。

投稿者 shiori : 12:14

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