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2005年06月07日

日記: 6/7

すごい光景を目撃する。
祖母が洗面所で歯を磨いていたので柱のかげからこっそりのぞいたら、彼女が口につっこんでいるのは、父の歯ブラシだった・・・
父は以前よりそのような危険を想定して、自分の歯ブラシに金のこよりを付けてマーキング対策をとっていたが、そんな小細工は祖母には通用しなかったようだ。にやにやしながらそのことを母に報告すると「しっ!言っちゃだめよ!秘密にしておきなさい」とことさら真剣な顔でいさめるのだった。
知らぬが仏、ですね?
松尾スズキ『クワイエットルームにようこそ』という小説を読んで、大笑いする。
まずは表から眺めて、しんどいんだけど裏へまわってじっくりと観察して、死ぬ思いでもう一度表に戻って地平を眺めると、こんなにきわどくて優しい笑いが書けるのだ、といたく感心する。
彼の書くものはそんなふうに(精神的)元手がかかっているから、どんなに笑えてもからっとはいかない。じとっとへばりつく感じがして、そんな生々しさが私は好きだ。(クドカンはドライですものねえ)いくら荒唐無稽に響いても、それはいつだって私やあなたに起こりうる現実なのだと感じさせるところがすごい。迫力があるということですね。
ちなみに精神病院の閉鎖病棟の話です。

投稿者 shiori : 14:21

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