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2005年01月12日

日記: 井の中の蛙

救急車に乗った。
というのも先日、風呂場でガタン!
慌てて覗くと、うずくまる祖母
生きてる?死んでる?
慌てて119、病院に搬送される祖母
結果からいえば
熱湯&長湯でノビただけのようです
でも老人はそういう類いで簡単に死にます
水没などもありえますから
入浴は必ず見張るように、お願いしますよ
と救急隊の人に叱責される私たち
どんぶり勘定な介護を少しだけ反省
祖母が無事で本当によかったです。

それにしても救急外来の待合室は
世にも特異な空間
みんな極度に慌ててやってきた
→ノーメイク+出鱈目な格好
みんな極度に心配している
→ひそひそ声+重苦しい空気
という共通点があるものの
ここまでジャンルの違う人間が
一堂に会することはなかろうと思われた。

・母と私(55・30)
・玄人筋の母とその息子(50・25)
・母と乳児(30・0)
・エリート風背広の男性(40)
・性別不明の中学生(15)
・酒焼け声の母と百貫デブの娘(45・20)
・そっち系一族郎党8名(平均35)

と大繁盛の救急外来
中でもそっち系の方々の会話がすごく
「意識戻ることはね〜ベ?」
「まあ、無理だろうね、あれじゃあ」
「今晩がヤマだね、ヤマ」
(と、ここで顔に明らかに殴られた痕のある
 高校生の娘が登場)
娘「今警察から電話あったんだけどお、
 父ちゃん、先週は万引きで捕まったらしい」
母「・・・」
母「アイツはやるなっつうこと、全部やっちまうんだよ、
 アタシはいうことは全部いったよ、バカヤロウが」
娘「母ちゃんは何も悪くない、アイツがバカなんだよ、
  クソジジイがよう・・・(床を蹴る)
  今夜は長くなるから今のうちに寝ときなよ」
母「そうするわ」
(といって長椅子で寝始める母)
(その横で化粧を直す親戚の娘)
(その横であっけにとられる母と私)

病気や事故は万人に平等に襲いかかる
だから病院というのは
無作為抽出集団の優れた例
普段自分がいかに
特定の人としか交わらないか
特定の集団にしか属さないか
そこが全てだと
思い込んでしまっているか。
吠えても所詮カエルなんですわ。
まあ、それもこれも
祖母が無事だと
わかっていたからこその
余裕と収穫。

投稿者 shiori : 16:10

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