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2007年06月13日

日記: 図書館ユーザ

 実は歩いて5分のところに図書館がある。でも私は本にぺたぺた知らない人の手垢がついているのとか、頁の間に知らない人の毛とか分泌物が挟まっているのとか、妙な折り目がついているのとか、そういうのが大嫌いなので素通りしていたが、そうもいってられない事情もあって最近ようやく利用するようになった。(いやらしい話をすると、借りてきた本は除菌アルコールティッシュで丁寧に拭いてから読んでいます)
 今日は森先生の本を4冊返却して、レイモンド・カーヴァー全集を二冊とアゴタ・クリストフ『悪童日記』を借りた。海外文学が充実していて頼もしい。後者は義母と義兄1号の推薦本で、私も読みたかったもの。
 そう言えば先日義母が遊びに来たとき、中上健次の『讃歌』という全編どろどろセックスみたいな本(まあ全部そんなようなものだけど)を手にとって「これ借りていこうかしら」と言ったので、妙に慌ててしまった。本の貸し借りというのは場合によっては会話よりもずっと饒舌で危険なのだ。結局『讃歌』はやめて比較的ポピュラーな『岬』と『枯木灘』を持って帰って頂いた。まあ大差ないよなと思いつつ。
 カーヴァーのほうはやはり何回読んでも素晴らしくて感動してしまう。今日はださい夫婦と孔雀と不細工な赤子の登場する話を読んだ。このアイテムを思いついた時点でこの小説はすでにマスターピースである。
 風呂上がりに、ほいっ、とY字バランスをとって見せたら「おぬし、なかなかやるな」と家人に褒められた。最近とんとそういう機会が減っているが、生来褒められるのは好きなたちである。

投稿者 shiori : 11:21

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